大阪のこと

にゃー

午に社会見学をしに、大阪に出向く。 後、知り合いの個展を拝観。

ギャラリーを出ると猫が寄ってくる。背中の毛がベタベタしている。
昔、浪人時代の頃、野良なのに人なつっこい猫が近所にいた。私が浪人生活の心労を抱えこんでいることを見透かすみたいに、寄ってきては甘えてきた。かわいいなぁ。
その野良は、何ヶ月かして死んでしまった。
誰かがエサのふりをして、毒を与えたらしい。


地下鉄に乗って、何となく、難波へ向かう。道具屋街をふらつく。
しかし、この界隈は何ともいえない雰囲気が漂っている。人々が淡々と生きている。うわべは派手であるが、決して底まではビビットではない。
奥の奥には、暗さがある。それが少しだけにじみでているから、ヘンテコな雰囲気なんだろう。

私が高校生の時、学校から駅までの薄暗い商店街で、初めて見たオカマのお姉さんの、あの感じを思い出した。

何であの人は、あそこで立ち尽くしていたんだろう。驚くぐらい露出して、派手な衣装を身につけているのに、目の奥がダークなあのカンジ。若い女の子が、大人に隠れて、タバコを喫するような。

あやしい雰囲気を放つ喫茶店をみつけるが、女子一人の為断念してお洒落なカフェへ。
ネギ揚げ餅なるものを食べる。味がない。味はいらないんだと思った。